こないだ,ある試験で以下の極限を求めさせる問題が出ました.
解いたあと,「これはむずいやろ.解けた人少ないだろうし Twitter で話題になってるんじゃないかな」とか思ったんですが,仄聞するところによると Stirling の公式を使えば一発らしいです.でもそんな公式覚えてないですよね.
この問題は対数を取って巧妙に式変形することで区分求積に持ち込めます.
最後の積分は を認めたら(認めるというか l'Hôpital の定理とか使って計算したら) になりますから,前に出てる負号と合わせて極限値は になります.
最初に対数を取っていたので戻すと,
を得ます.う~ん,エレガント.
というわけで,Stirling の公式を覚えてなくてもこれは解けるよ,という話でした.こういうのを短い試験時間中に考えつくのは難しいかもしれませんが,類題をやっておけば思い浮かぶかもしれません.たとえば,階乗を見たらとりあえず対数を取ってみるというのは指針として有効だと思います.