2022 年を振り返って

学業

とにかく課業に追われた一年間だった.S セメスターには代数・Lebesgue 積分論・複素解析・確率が,A セメスターには幾何・アルゴリズムがそれぞれあって,更に毎週 5 コマの演習が入っていた.これに加えて実験があったり,数学以外の講義もあったりで,特に 6 ~ 7 月は疲弊していた (気がする).しかし,おかげでかなり力はついた.長年やろうやろうと思いながら先送りにしてきたこと (具体的には,Lebesgue 積分論と測度論的確率論) をきちんと学べたのは有意義だった.

課外では,数理最適化や PQC の自主ゼミをした.加えて,集合・位相,多様体,応用線形代数,深層学習あたりを個人的に勉強していた.

趣味

広義神田に足繁く通うようになった.特に神保町近辺の雰囲気が好きで,よく行っている.

山に登りはじめた.とはいっても本格的な登山ではなく,ハイキングと登山の中間くらいのレベルだが…….帰省した際,母校の教員と会って登山の話をしたら,「エンジニアは山に登りがち」と言われた.分かる.

お酒は相変わらず飲んでいるが,去年よりは頻度が落ちた気がする.

そのほか

  • ゲームを全然しなくなった.する時間がないのと,買うお金がないのと,よしんば条件が揃ったとしても楽しむ体力がないのとが原因だと思う.
  • 大学へ (物理的に) 行くことが去年より増えた.これと関連して,家から出ることが増えた.
  • いままでに比べて,日本中のいろんなところに行った一年間だったと思う.九州に初上陸した.
  • 情報処理安全確保支援士試験に合格した.登録は現時点でしていないし,しばらくするつもりもない.
  • そろそろ将来のことを真剣に考えなければならない時期になった.頭が痛い.

読書

2022 年中に夏目漱石の長編を全部読もうという謎の決意を固めて,実際全部読んだ.面白かった.とはいえ,深い読み方ができたとは思えないが…….

印象に残った本:

  • 『「知」の欺瞞』は,帰省中に飛行機の中で読んだ.有名な本なので今更という感じはするが.とても面白かった.
  • 駒木明義『安倍 VS. プーチン』は,北方領土をめぐる日露交渉を綿密に追い,その問題点を明らかにしている.内容がたいへん充実していた.
  • 罪と罰』は何度目かの再読で,ゴールデンウィーク中に読んだ記憶がある.
  • 『国民の天皇』は,主に戦後の天皇のあり方を詳細に描いている.かねてから昭和天皇という人物に強い興味があったが,主に戦前から主権回復前までの期間ばかり追っており,戦後,とくに国民との繋がりで昭和天皇を見たことはあまりなかった.そうした中でこの本を読んだが,非常に興味深く,昭和戦後史への興味をかきたてられる一冊だった.
  • 岡義武『近衛文麿』は去年か一昨年も読んだ気がするが,何度読んでも面白い.近衛をやや軟弱に書きすぎているきらいはあると思う.
  • オーウェル評論集』は,有名な短編である『絞首刑』『象を撃つ』のほか,書評や文芸評論が収録されている.英文学に疎いため文芸評論はうまくのみこめなかったが,その他は面白く読めた.

 

今年読んだ本: