内容
ボード線図と周波数伝達関数について.
高次の伝達関数について,部分分数分解をほどこして個別に周波数特性を求めてから合成してもともとの周波数特性を求められる.
2次遅れ系ではゲインでもゲイン線図がデシベルを超えることがある.これを共振と呼ぶ.
ゲインがデシベルに達する周波数をバンド幅と呼び,系の入力追従特性の指標となる.
ステップ応答について考える.ステップ応答は(Fourier 変換を見ることで明らかに)無限の周波数成分を含んでいる.高周波数帯域についてはゲインが負となるため,ステップ応答はすぐさま1に収束することなく(ステップ信号と同一でなく),適当な時間を経たのちに収束する.
系の伝達関数がわかっている場合,なる関数を周波数伝達関数と呼ぶ.周波数伝達関数の大きさはゲインと関係し,偏角は位相差を表す.したがって,周波数伝達関数を見ることで系の周波数特性を分析できる.
周波数伝達関数はを変数とする複素平面上のベクトルと見なせるから,をからまで変化させたときにベクトルがどう動くかを考えると周波数特性の分析に役立つ.ベクトルの軌跡を(そのまんま)ベクトル軌跡と呼ぶ.ベクトル軌跡もボード線図と同じく周波数特性を表す図だが,一つの図に大きさと偏角を同時に描きこめるのが利点である.
感想
大遅刻ですね.ごめんなさい.2日も空いてしまいました.
追記
にを代入しているのは,要するに Laplace 変換のかわりに Fourier 変換をしているのに等しいです.通常 Fourier 変換は積分範囲を全体で取りますが,入力信号がでとなることから正実数全体での積分である Laplace 変換に機械的に代入することが正当化されます.