はじめての制御工学:第6講

 内容

2次遅れ系の応答や特性について.

2次遅れ系の伝達関数の一般式は以下のようになる:
 G(s) = \frac{K \omega_n^2}{s^2 + 2 \zeta \omega_n s + \omega_n^2}

かかる伝達関数の極は,
 \alpha, \beta = - \zeta \omega_n \pm \sqrt{\zeta^2 - 1} \omega_n
となり,一般にこれは実数であるとは限らない.

さて,この系のインパルス応答を求めるには伝達関数を逆 Laplace 変換すればよい.式は省略するが, \zetaの値によってインパルス応答は3パターンに分類される.

  •  0 \lt \zeta \lt 1 の場合,不足減衰
  •  \zeta = 1 の場合,臨界減衰
  •  \zeta \gt 1 の場合,過減衰

このうち,不足減衰は振動的である.もう少し一般に言うと,極に虚部が存在する場合,応答は振動する.ステップ応答についても同一である.ただし,ステップ応答の場合,臨界減衰と過減衰ではオーバーシュートが発生しない.

極と応答の関係を詳しく見ると,以下のことがわかる.

  • 極の実部の絶対値が増大するにつれ,応答の収束は早くなる.
  • 極の虚部の絶対値が増大するにつれ,応答の振動周波数は高くなる.

システムが複数の極を持つ(ただし,いずれも実部は負とする)場合,もっとも実部の絶対値が小さいような極がシステムの応答に強い影響を与える.かかる極を代表極と呼ぶ.

感想

急に計算が増えてちょっと慌てちゃいました.